確実に評定値を1上げる定期テスト対策〜試験1週間前編〜
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質問:試験直前でも子供が勉強せずに困っています
子供のがんばった成果が少しでもでて、勉強に前向きになってくれればいいのですが……。
回答:実力発揮には、テストの日常化が必要です
※この記事では「確実に評定値を1上げる定期テスト対策〜試験2週間前編〜」でご紹介した方法で、テスト範囲の勉強が進んでいる場合におすすめのコツをお伝えします。
いよいよ目前に迫った定期テスト。普段は部活に忙しい生徒も、部活停止期間を迎えて、勉強できる時間が増えます。テスト前の総仕上げとして、この1週間で非日常になりがちな定期テストを、日常的なものであると感じられることを目指しましょう。
非日常を日常にしていくテスト1週間前
△問題を○問題にしよう!
試験1週間前となったいま、試験勉強の進み具合はどうですか?
もし「テスト2週間前編」の記事でご紹介した方法で勉強できていれば、テキストに○△×のマークがついているはずです。
この時期には△問題の再演習をやりましょう。繰り返し解くことで△問題を○にすることが目標です。
繰り返せば繰り返すほど△問題が○問題になるため、試験範囲を3周勉強することが理想だと前回言った通りです。
また、この時期は×問題をあまりやらないことをおすすめします。
×問題は1人で解けない問題なので時間がかかりますし、テストまでの期間を考えても「×→△→○問題」にすることは困難だからです。そのためこの時期に、×問題に取り組んでも、テストの点数に直結しにくいといえます。
だから×問題に時間を割くよりは1問でも「△問題を○問題に」することを意識して問題に取り組みましょう。
テキストの80%くらいに○がついたら準備完了です。
プレッシャーに慣れるための「満点チャレンジ」
皆さんは本番に強いタイプですか?
それとも緊張して普段の力が出せないタイプですか?
実は私も本番で力が出せずに失敗しやすいタイプです。
ではなぜ私のようなタイプの人は、「本番」だと失敗しやすくなってしまうのでしょうか?
それは本番だからと、普段やっていないことを急にやろうとしたり、慣れないことに時間を使わざるを得なかったりすることが、理由といえるでしょう。
例えば私の場合は、以下のような状況で力が発揮できないことが多いです。
- 普段、通っていない道だと、かなりの確率で道に迷う
- 普段、使っていない車を運転すると「運転怖い、死にたくない」と同乗者に言われる
- 普段、使っていないパソコンだと作業スピードが極端に落ちる
これらは普段とは違う状況や環境に緊張してしまって起こるのです。
緊張に左右されず、常に最高の力を発揮するコツは「非日常を日常にすること」です。
これをテストに置き換えてみましょう。
テストは、制限時間内にどれだけ問題を解けたかを測るもの。しかし普段みなさんは、時間を計って宿題をすることはほとんどないでしょう。宿題で時間を気にせず問題集を解くとたくさん正解できるのは、時間を計らずに問題を解くことが日常的なことでリラックスできているからです。
試験後によくきくフレーズのナンバーワンは「この問題、もう一度やってみたらできたなぁ、もったいない。」です。なぜもう一度やってみたらできるのかは、もうおわかりですよね? 時間に追われずに落ち着いて問題を解けるからです。
そこでStudy Roomでは、制限時間があるなかで問題を解く「満点チャレンジ」を必要に応じて授業や自習で行っています。この取り組みで時間制限の中で問題を解くことを、非日常でなく日常にしてもらうことを目指しています。「満点チャレンジ」では、この時期までにマークをつけた○問題を解きます。
△問題を○問題に変えたら、必ずテストで力が発揮できるわけではありません。なぜなら、「満点チャレンジ」で○問題10問に取り組んでも、時間制限のある試験形式になると全問正解できない生徒が多くいるからです。
自分だけで解答できるはずの○問題を間違ってしまうのはなぜなのでしょうか?
それは、制限時間があるなかで、ミスなく解答するための練習をしていないからです。
ただ、この「満点チャレンジ」を嫌がる生徒がたくさんいて、こんな言葉をよく聞きます。
「もっと難しい問題をやりたい‼︎」「こんな簡単な問題できるからいいよ。」
確かに気持ちは分かります。簡単な問題は解いていても達成感がないですし、つまらないものです。
しかし実際やってみると、○問題にも関わらず満点を取れない生徒がたくさんいます。
そのため「満点チャレンジ」で制限時間があるプレッシャーのなかで問題を解くことを「日常に」していく練習をするのです。
テストの予行練習で弱点を見つける
よく「試験前は徹夜します‼︎」と言っている生徒がいますが、Study Roomではこれをおすすめしていません。
なぜなら、徹夜の勉強はただ単に生活のリズムを壊して非効率に勉強しているようなものだからです。
睡眠時間を削り試験を受けると、ケアレスミスが増えやすくなります。
普段から勉強していれば試験前日もいつも通りの時間に寝て、いつもどおりの時間に起きるのがベストです。
試験本番であっても、どれだけ日常に近づけていつも通り過ごせるかが大事だと思っています。
【ブログ記事】「受験生は絶対に◯◯の練習をしよう!冬休みの過ごし方-勉強編」
こちらの記事で受験生を例にして、試験日程と同様のスケジュールで一日を過ごすことで、試験という「非日常を日常にする」ことをおすすめしています。
この方法を定期試験でも実践してみましょう。定期試験にそこまでしなくてもと思うかもしれませんが、中学生からこの習慣が染み付いた生徒は高校受験の後に待っている大学受験も取り組みやすくなるはずです。
ここでは、休みの日を活用し本番と同じ時間帯と教科の順番でテスト範囲の予想問題を解きましょう。
さすがにそこまで余裕がないという生徒は科目別に時間を計って予想問題を解くだけでも違います。
(出典:教科書トレーニング|新興出版社)
このような予想問題を制限時間内に解くことで、本番前に以下のような自分の苦手分野・ミスの種類をあぶりだせます。
- 計算ミスが多いから見直しできるように時間配分しないとな。
- 英語の3単現のSが抜けないようにチェックしないとな。
- 歴史の問題で漢字間違いをしないように注意しないとな。
以下の記事でも述べましたが、テスト本番でのミスを減らすには自分のミスを知ることが大事です。
「ケアレスミスを防止する3つの方法-自覚・確認・習慣-」
事前の予行練習で反省点をあぶり出し、本番で克服できれば点数の取りこぼしは、ほぼなくなるでしょう。理想は試験の2日前に予想問題に取り組み、試験前日は予行練習でわかった自分のミスを克服する時間にできれば最高です。
このようなテスト対策ができれば、制限時間がある問題やテストは、非日常ではなく日常に近づき、緊張して力が出せない状況になりにくくなるでしょう。
行動しないと何も変わらない
Study Roomではテスト4週間前からの定期テスト対策をブログ記事でご紹介してきましたが、実際に取り組んでみたらどのような結果が出たでしょうか?
ぜひ今回のテストか、次回のテストで試してみてください。
少しでもあなたの目標達成に役立てば嬉しいです。
最後まで読んできたあなたは、これまでのテストの失敗から離れられるスタート地点に立っています。しかし、今回の内容のように「試験勉強のコツ」が書いている本やブログを読んだり、学校や塾の先生に良いアドバイスをもらったりしても、成績が上がらない生徒がいます。そんな生徒に足りないものはいったい何でしょうか?
それは「まずはやってみること」だと私は思います。先生や親に言われたこと、または自分が少しでもいいと思った事をまずは素直に実践してみることが大切です。「夢をかなえるゾウ」という本を読んだ事がありますか?
(出典:Amazon)
ダメダメな主人公のもとに突然現れた、ゾウの姿をしてなぜか関西弁で話す、とてつもなくうさん臭い神様“ガネーシャ”。主人公に課される宿題は「トイレ掃除をする」「靴を磨く」など地味なものばかりです。こんな地味なことはやりたくないという主人公にガネーシャはこう言います。
「トイレを掃除する、ちゅうことはやな、一番汚いところを掃除するっちゅうことや。そんなもん誰かて、やりたないやろ。けどな。人がやりたがらんことやるからこそ、それが一番喜ばれるんや。一番人に頼みたいことやから、そこに価値が生まれるんや。」
「人間ちゅうのは不思議な生き物でな。自分にとってどうでもええ人には気い遣いよるくせに、一番お世話になった人や一番自分を好きでいてくれる人、つまり、自分にとって一番大事な人を一番ぞんざいに扱うんや。例えば……親や。」
私は「トイレ掃除をする」「靴を磨く」などをすることは大事だと分かっていても行動に移せませんでした。
しかし、この本を読んでから、意識が変わりました。それまでの私はとりあえず本を読みあさり、「いつか」使うであろう知識をためる事ばかりしていました。つまり目の前の事よりも「いつかくる」であろう大事な時に備えていたのです。しかしその大事なことはいつ来るのかわかりません。
どんなにたくさん本を読んでも、高額な授業料を払って塾に行っても、自分自身が現状を変えるために「今、行動」しないと何も変わりません。まずは素直に行動してみる。それがダメでもまた反省して次に活かせば良いと思います。
目標に向けて環境を整えて、やることを決めれば、あとは行動できるかどうか。このテスト対策の記事があなたの役に立てば嬉しいです。
がんばってくださいね!